こんにちは!
練馬区の平和台スポーツ接骨院、整体院です。
突然ですがみなさんは『胸郭出口症候群』という病気を聞いたことはありますか?
重症の場合は物を持つことが困難になってしまったり、痛みやシビレで生活に支障がでてしまったりする、とても厄介な病気です。
今回は、そんな胸郭出口症候群について、原因や症状、治療法や自分でできる対策などを詳しく解説していきます。
胸郭出口症候群について気になっているという方は、ぜひ最後までご覧ください。
胸郭出口症候群とは
はじめに、胸郭出口症候群とはどのような病気なのかについて詳しく解説します。
胸郭出口症候群のメカニズム
胸郭出口症候群とは、上肢(腕)を挙上すると首から腕にかけて強い痛みやシビレが発生してしまう病気のことをいいます。
電車に乗っていて吊り革をつかむ動作や、お風呂で髪の毛を洗う動作、洗濯物を干す動作など、腕を大きく上に挙げなければならない動作を行う際に痛みが発生します。
また、大工などの力仕事をする方やスポーツ選手など、強い力を必要とする職業の方にも発生します。
痛みやシビレを引き起こす部位としては、主に以下の3点が挙げられます。
・前斜角筋と中斜角筋との間
・鎖骨と第一肋骨との間
・小胸筋の間
胸郭出口症候群が起こる部位によって名前が異なり、それぞれ斜角筋症候群、肋鎖症候群、小胸筋症候群と呼びます。
原因
胸郭出口症候群になってしまう原因にはさまざまな要因がありますが、大きく分けて以下の2つが挙げられます。
牽引によるもの(牽引型)
まず挙げられるのが、なで肩や猫背などの不良姿勢の方に起きやすい牽引型です。
腕の重みによって首から肩の筋肉、神経、血管が引き伸ばされることによって痛みやシビレ、脱力感を発生させます。
牽引型は女性に多く発生するといわれています。
圧迫によるもの(圧迫型)
次に挙げられるのが圧迫型です。
圧迫型はその名の通り、首から肩にかけての神経や血管が、筋肉によって圧迫され症状を引き起こします。
牽引型とは真逆の原因で起こり、男女差も牽引型とは異なり、男性に多く発生するといわれています。
症状
胸郭出口症候群は牽引型、圧迫型ともに症状はほぼ変わらず、痛みやシビレ、脱力感が発生することがほとんどです。
上記でも申し上げた通り吊り革をつかむ動作や髪を洗う動作、洗濯物を干す動作など、日常生活のさまざまな動きに支障をきたします。
テスト法
胸郭出口症候群を調べるテスト法としては、以下の3つが用いられます。
実際に接骨院や整体院でも使われているテストになり、非常に信ぴょう性の高いテスト方です。
アドソンテスト
首を痛くない方に傾け、手首の脈を調べる。
その際に脈がなくなったり、著しく弱くなったりしたら陽性と判断する。
アレンテスト
痛い方の肩を挙げた状態で首を痛くない方に傾け、手首の脈を調べる。
その際に脈がなくなったり、著しく弱くなったりしたら陽性と判断する。
ライトテスト
肩関節と肘関節を直角に曲げた状態で肩を挙上させ、手首の脈を調べる。
その際に脈がなくなったり、著しく弱くなったりしたら陽性と判断する。
治療法
胸郭出口症候群の治療法には、以下のような方法が挙げられます。
投薬治療
痛み止めや湿布、炎症を抑える薬などを継続して使い、症状を和らげていく治療法です。
即効性はありますが、根本改善にはなりません。
痛みが強くて眠れないという時や、仕事でどうしても身体を動かさないといけないときなどによく用いられる方法です。
また、病院や整形外科ではほとんどこの投薬治療によって経過観察をすることになるでしょう。
手術
病院や整形外科では、投薬治療によって症状が改善されなかった場合、手術が用いられます。
原因となっている骨を除去することで症状を改善する方法です。
投薬治療よりも効果は期待できますが、すぐにできるわけではありませんし、費用もかかるため『奥の手』として使われることが多いでしょう。
整体やマッサージ
整体やマッサージ、ストレッチなどは、胸郭出口症候群の治療法の中で最もおすすめできる治療法です。
血管や神経を圧迫している箇所に関連する筋肉をほぐしたりストレッチをすることで症状を改善することができます。
また、電気治療や超音波治療により痛みを緩和させることもでき、上記で紹介したような投薬や手術に比べて簡単に行うことができるのもメリットの1つです。
しかし、1回や2回の施術で完治させることは難しいため、何度か継続して施術を受ける必要があります。
整体やマッサージでは症状を根本的に改善することも見込めるため、まずは接骨院や整体院を受診することをおすすめします。
自分でもできる!胸郭出口症候群のセルフケアを紹介!
最後に、胸郭出口症候群のセルフケアについて詳しく解説します。
上記で紹介したように、胸郭出口症候群の治療法はいくつかあります。
特に接骨院や整体院を受診し、専門家による施術を受けることはとても有効で、根本改善にもつながります。
しかし、中には接骨院にいく時間がなかったり、自分で解決したいと考えていたりする方もいらっしゃるかと思います。
そんな方たちのために、以下では胸郭出口症候群のセルフケアを詳しく解説します。
姿勢を正しくする
筋肉の硬さや姿勢の悪さが症状に関わってくる胸郭出口症候群では、姿勢を正しくすることがなにより重要となります。
日々のデスクワークでの姿勢を意識して治すことももちろん重要ですし、ストレッチポールやバランスボールを使ったセルフケアで姿勢を矯正することも良いでしょう。
『自分で何かできないかな』と考えている方は、まず姿勢を正しくするということに注目してみてください。
寝具を見直す
枕やマットレスなどの寝具を見直すことも、胸郭出口症候群の改善の第一歩になるかもしれません。
使用している枕が高すぎたり低すぎたり、マットレスが自分に合っていなかったりすると、睡眠中でも首や肩に負担がかかることになり、徐々に筋肉は凝り固まってしまいます。
また、睡眠中に患部が過度に牽引されたり圧迫されたりしてしまえば、直接的に胸郭出口症候群になってしまうこともあるでしょう。
朝起きた時に違和感や辛さがあるという自覚のある肩は、寝具を見直してみてください。
リュックなどを避ける
荷物の入った重いリュックを背負うことにより、首から肩にかけてが物理的に締め付けられ、胸郭出口症候群の引き金になったり、症状を強めてしまう可能性があります。
通勤や通学でリュックを背負っている方は、トートバッグなど手さげタイプのカバンに変えてみるなど、工夫をしてみてください。
まとめ
胸郭出口症候群の原因や症状、治療法や自分でできる対策などを詳しく解説しましたが、参考になりましたか?
症状はなくても、肩こりや猫背、巻き肩で悩んでいるという方は胸郭出口症候群のリスクは高いです。
今のうちからストレッチなど、自分でできることをやっておけば、いざ症状が出た時に軽症で済みます。
また、自分で対処することが難しいという方は、ぜひ近隣の接骨院や整体院を受診してみてくださいね。