ぎっくり腰とは
ぎっくり腰とは、正式な名称を「急性腰痛症」といいます。
突然の腰の激痛で動けなくなることからドイツでは、「魔女の一撃」と呼ばれています。
重たい物を持ち上げる・洗面所で顔を洗う・くしゃみをする・前屈みの姿勢や腰に急激な衝撃が起こることで発症します。
また、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症で、似たような症状を発症することもありますので注意が必要です。
ぎっくり腰の原因
ぎっくり腰の原因の多くは、身体の機能低下によるものです。
長時間椅子に座ってパソコン作業による不良な姿勢、運動不足による筋力低下・筋肉の柔軟性の低下・ストレスによる筋肉の過緊張などの慢性的な症状が原因です。
最近では自律神経の乱れも原因の一つと考えられていて、自律神経の調節がうまくできずぎっくり腰に繋がるともいわれています。
こういった症状がある状態で重たい物を持ち上げたりして体に大きな負荷がかかり、それが引き金となり発症します。
その他には、スポーツをしている時に発症します。
野球、ゴルフ、テニスなど、腰を回転させる動作が多いスポーツは、腰に負担がかかりやすいため要注意です。

ぎっくり腰の症状
ぎっくり腰の症状は、腰の痛みが中心となりますが、痛みの程度や感じ方は人によって様々です。
重症だと、炎症が強いため痛めた部位に熱を持ったジンジンする痛み・筋肉が突っ張る痛み。
軽傷だと、筋肉が突っ張る感覚などがあります。
痛めた場所によっても症状が少し違います。
①筋・筋膜性腰痛の場合は、腰の筋肉や筋膜に対して急激に負担が加わることで生じます。
背骨の外側で骨盤から背中にかけて痛みや押したり動かしたりしたときの痛みを訴えます。
何か特定の動作で痛みが出るというよりかは、何をしていても痛いという曖昧な症状が特徴です。
②仙腸関節性の腰痛の場合は、仙腸関節とは、骨盤の骨である仙骨と腸骨の間にある関節です。
中腰での動作や繰り返しの負荷で関節に不具合が生じて痛みが発生します。
仙腸関節性腰痛の場合は、仙腸関節の部分を中心とした腰痛。
片側のみを痛めている場合は、片側の腰部痛。臀部から下肢にかけて痛みが出ます。
③椎間関節性の腰痛の場合は、脊椎の椎体と椎体の間に炎症が起こる腰痛で、腰を反らした際に痛みが強く出るのが特徴です。
その他に、腰椎付近を押すと痛みがある・同じ姿勢を長く続ける・運動時や動作開始時に痛みが増強するなどがあります。
また、朝起きてすぐの痛みが強いが、動くと軽減するなども椎間関節性腰痛の特徴の一つです。
いずれも動けることがあっても、仕事や家事をするといったことが難しいため、日常生活に支障をきたします。

当院のアプローチ
電気治療、矯正治療、鍼灸治療、アイシング処置、酸素オイル、テーピング処置、コルセットなどで施術を行います。
さらに自宅で24時間電気治療が出来るように貸し出し用の電気もご用意してあります。
ぎっくり腰は、程度によりますが症状が出てから1~2週間で落ち着いていきます。
痛いのを我慢して日常生活をおくるなど、適切な処置をしないと治りが遅くなるだけでなく、慢性腰痛の原因にもなりますので注意が必要です。
初期の治療は、患部に電気などをして損傷している組織の早期回復を図ります。
また、腰への負担を減らすために、日常生活では腰のコルセットをつけていただくこともあります。
炎症が落ち着いてきたら姿勢・筋力・柔軟性をみて、腰を痛めた根本的な原因を探し再発防止の予防をしていきます。
注意するポイント
左右で腰の痛みがはっきりしていたら痛い方を上にして横向きで寝てください。
入浴や飲酒、長時間同じ体勢は避けて生活していただき痛みがひどい場合は、コルセットをつけたまま就寝してもらいます。
中腰姿勢、膝を伸ばしたまま下のものを取る動き、重たいものをなるべく持たないようにしてください。
症状が良くなってきたらストレッチやトレーニングなどをして再発予防します。